img_01

会社設立のあたたかいサービス

便利になったが、万事に余裕が無くなり、気ぜわしくなった。
イギリスにイギリスらしさが無くなり、商業主義の機能優先の国に変わりつつある。 私は、今のうちに、シティの古い街のたたずまいを写真に撮っておこうかと、本気で思っている。

そうしないと、街の様子はどんどん変わってしまい、もう一度見たくても見られなくなりそうだ。 それくらい街の変貌は速い。
イギリスに住む日本人として、イギリスが日本の街のように、自動販売機と広告看板に埋もれた無残な姿になって欲しくない。 多分、そうはならないだろう。
イギリス人の美意識と良識がそれを阻むだろうと私は信じる。 だが、今の様子を見ていると、十年後、二十年後は分からないぞ、という気持ちにもなるのである。
ある年の十二月、私は物思いにふけりながら、シティの歩道を歩いていた。 その頃、私は、ある日系銀行のロンドン法人で資金の運用を担当していた。
運用対象は株式だが、なかなか実績があがらないままに、年末になってしまっていた。 しかし、私にはひとつの期待があった。
最近、仕込んだある会社の株に、起死回生の夢を賭けていたのである。 私の調べたところでは、その会社は業績が急回復しており、近く収益の上方修正を行なうはずだった。

しかし、我が社は年末決算だから、時間がない。 何とか十二月のうちに、この株で利益を出さねばならない。
うまくいくかどうか。 そんなことを思いながら歩いていて、ふと前を見るとお金が落ちていた。
まさか、と思ってよく見たが間違いない。 折り畳まれた二十ポンド札が、道の端に落ちていた。
「ああ、天はまだおれを見捨てていない。おれにもまだ、運が残っていたのだ」私は、無性に嬉しくなった。 そして、これで資金運用の方も必ずうまくいくという気持ちになった。
その予感は本物だった。 数日の内に、くだんの株は値上がりを始め、私は高値で売り抜けることを得た。
それも願い通りに、年度内に手仕舞うことができたのである。 「では、書留便で送ってください」お金の入った財布を送るのだから、書留にして欲しいのは分かるが、拾ってくれた人にお礼も言わず、いきなり書留にしてくれとは厚かましくないか。
思わずむっとして、「書留の料金は誰が出すのですか」私は、相手の要望通り、拾った財布を書留にして送ってやった。 書留代金は私が負担して、相手には、まるまる拾ったままの財布を返してやった。

会社設立のコツをつかむためのサイトです。会社設立のリリースをアナウンスします。